呼吸器 肋膜炎

胸膜炎 膿胸

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★ 肋膜炎=胸膜炎・膿胸

 どんな病気か
@ 肋膜の炎症
 多くの場合や肺や肺門リンパ節(腺)の炎症が肋膜に波及し、そこに炎症がおこる病気である。

A 原因
 もっとも多いのは結核。そのほか、肺炎を起こすような細菌、ウイルス、マイコプラズマ、真菌(カビなどの種類)なども原因になる。

B 滲出性肋膜炎
 胸壁、横隔膜など肺をかこむ部分と肺との間には、せまい隙間の肋膜腔があり、その全表面をうすい膜の肋膜でおおっている。肋膜腔は呼吸運動につれて、肺を受動的に伸縮させるように大気圧よりやや低く保たれており、またつねに一定の体液が出入りして、潤滑油のような役目を果たしている。

 ところが、肋膜の炎症などで肋膜腔に出される液体が増え、一方、肋膜腔からの吸収分がそれに見合わないときには、腔内に液体がたまる。このため肋膜炎では、肋膜腔に水のたまる滲出性肋膜炎が多い。

C 膿胸
 結核以外の細菌による肺炎や肺化膿症に併発した場合、また、結核性でも肺結核の空洞の内容(多数の結核菌、膿など)が肋膜腔に破れ出たときや、結核菌のほかに他の細菌も一緒になって混合感染を起こした場合には、肋膜腔にたまった液体は、多数の白血球のために膿になる。これを膿胸と言う。

D 乾性肋膜炎
 すでに肺結核になっている人が肺の結核病巣に近接した部分に、限局性の肋膜炎を起こし、水分の貯留は伴わないことがある。これを乾性肋膜炎という。
 
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 症状
 発熱、しばしば高熱、たんをともなわないせき(からせき)、寝汗、胸痛、呼吸困難、疲労感、高度の赤沈促進、X線写真による液体のたまった像などの症状がみられる。

 肺内に病巣があるときには、たんをともなうことが多い。

 ★ 経過と治療

@ 結核性の肋膜炎
 安静だけで自然の経過にまかせれば、2〜8週間で解熱、1〜6ヶ月で滲出液がなくなる。その間、液がたまりすぎて呼吸困難があれば、針でさして液をとらなければならない。強力な抗結核化学療法剤や適当な抗炎症剤を使えば、症状のある時期を短縮することができる。

 しかし、肋膜炎の原因となった肺や肺門リンパ節の結核は、たとえX線写真でもはっきり見えなくても、1〜2カ月では治癒せず、1年以上の化学療法でようやく安定化する。

A ウイルス、マイコプラズマなどによる肋膜炎
 安静だけで、または適当な抗生物質療法で、1〜4週間で回復するが、当初は結核性肋膜炎と区別できないこともある。肋膜炎と診断されたら、まずすべて入院が望ましい。

B 肋膜炎なおらず長引いた場合
 滲出液も吸収しにくくなり、肋膜は瘢痕(傷あと)組織のために厚くなる。このため、肺の呼吸性伸縮を制限したり、液体による長期間の圧迫のためにその部分の肺組織がかたくなって機能が悪くなったりする。

 肋膜炎を長期化させないためには、早期治療がぜひ必要である。

C 膿胸の場合
 いっぱんに症状も重く、経過も長引くことが多い。原因となった菌に対する抗菌療法を行なうことはもちろん、肋膜腔に針をさして排膿、腔内の洗浄を繰り返す。

D 膿胸で肺に穴があき、気管支と交通路(気管支瘻)ができた場合
 菌が膿とともに交通路を通って、「たん」としてもでるが、健康な肺にも吸収され、新しい病巣をつくる。このため、早く外科的療法で胸腔を開き排膿する必要がある。しかし根治にはたびたびの手術と長年月を要する。

 予防
@ 結核性肋膜炎
 結核全般の発病予防に準ずる。

A 他の肋膜炎、膿胸など
 原因となる肺炎などの手当てを早くじゅうぶんにして、肋膜への波及をふせぐ。
 
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