赤痢 赤痢菌

発熱 脱力

身近な病気の知識
Home感染症 > 細菌性赤痢


 ★ 細菌性赤痢

 どんな病気か
@ 赤痢菌の経口感染により、大腸粘膜に、充血、浮腫から分泌物におおわれた潰瘍形成にいたる病変をおこし、発熱および粘液、膿、血液を交えた下痢便の排泄をおもな症状とする、腸管の急性伝染病である。

A 致命率は平均1%以下であるが、幼少児や老人には注意を要する。高齢者では、持病の悪化や全身衰弱をきたすことがある。

 病原体
@ 病原は、A、B、C、Dの各群に分けられる赤痢菌である。

A 明治30年、志賀潔博士が東京ではじめて発見した赤痢菌は、A群のものであった。明治時代の赤痢は志賀菌(A群)によるものであり、大正・昭和時代の赤痢はフレキシネル菌(B群)によるものであったが、昭和40年から、その過半数が、ソンネ菌(D群)に移り変わってきた。この変化は環境衛生の進歩と関係が深い。

 感染と発生
@ 感染経路
 赤痢菌は、おもに人の腸管内で増殖し、糞便とともに外界に出て、いろいろな飲食物や口にふれるものに混入して、また人の口に入る。

A 潜伏期
 20時間〜5日で、多くは2日程度である。

B 発生のしかた
 赤痢患者には、お互いに関連のつかない散発発生患者もあるが、集団給食や汚染された井戸や簡易水道などにより伝染し、集団的に発生するものもある。
スポンサードリンク

C 流行の時期
 夏季に多いとされていたが、必ずしもそうではなく、年間を通じてみられる。

D
 赤痢と間違えられやすい病気
 夏季には、赤痢様症状を呈する患者が多発するが、真性赤痢が多発するというよりは、赤痢菌以外の病原菌(腸炎ビブリオ・病原性大腸菌・サルモネラ菌など)による腸炎が多発する。これらは、赤痢と症状が似ているので、間違えられやすい。

★ 症状と診断


 症状
@ 急な発熱・脱力感、それに続く腹痛をともなった下痢
 これが定型的な赤痢症状で、A群の感染者のほとんどに起こる。特に高齢者には症状が強く出る。
 便の回数
 1日数回から十数回のことが多い。

 便の性状
 しだいに粘液、血液、膿の混在が目立ってくる。

 腹痛
 下腹部で、左の下腹を押すと特に痛みを感じる。

 軽症者では、軽度の熱感と腹痛をともなった下痢が、1日2〜3回、それも軟便か水様便程度である。

A 大腸炎とかわりない
 D群の赤痢菌は、その性状が大腸菌に近づき、その感染者でも、定型的症状をおこすものが比較的少ない。多くは診療の対象にならず、次々に感染を繰り返す。感染しても、全く症状をしめさないか、軽い一般症状と局所症状(大腸粘膜の病変)をしめすだけで、単純な大腸炎とほとんど変わらない。

 診断
@ 検便による赤痢菌の証明
 赤痢の確定診断には、患者の便から赤痢菌を証明するのがいちばん確実である。赤痢菌は、初期の下痢便の中にもっとも多いので、疑わしい患者は、早期に検便することが必要である。

 確定診断には、検査のできる設備のある病院でも、2日を要する。

A 患者は隔離
 赤痢患者は、伝染病予防法により、隔離され、検査と治療が施されることになっている。

 家庭での注意
@ 軽症赤痢は、患者も家族も、それと気づかぬ程度の症状しか出ないことがある。多少とも発熱をともなった下痢は、まず赤痢の疑いをもって、医師の診察を受ける。

A 初期の段階で、類似者に下痢止めの薬を用いてはならない。

B 初期手当のさい、排便後の患者の手指、糞便の付着したものは、すべて消毒し、家族内での伝染をふせぐ。
スポンサードリンク



  



こちらのサイトは情報提供の場として行っていますので、記述の内容に100%の正確性を保障するものではありません。 サイトの内容につきましては、自己責任によりご利用下さい。また当サイトで生じた一切の損害や負傷、その他についての責任は負いかねますので御了承くださいますようお願い致します。


Copyright (C)  身近な病気の知識 All Rights Reserved